多くの女性の転職を支援してきた3人のキャリアアドバイザーによる「本音の女性転職座談会」をお届けします。前編のテーマは2019年に印象的だった出来事や女性の働き方の変化、2020年の転職予測など。2020年こそ転職したい女性は、必読です!

アドバイザープロフィール

菊池さん

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菊池さん

金融会社で個人向け営業を経験した後、法人営業担当としてMAPに入社。2019年に女性専用転職エージェント「MAPウーマンキャリア」の取締役に就任。歴史好きで、趣味は城跡や遺跡巡り。

佐藤さん

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佐藤さん

ウェディングプランナーとして多くの結婚式プロデュースを経験した後、現職。岩手県出身の楽天ファン。モットーは前向き、好きな言葉は十人十色。

水上さん

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水上さん

社内表彰を多数受賞するトップアドバイザーとして活躍中。前職は大手旅行会社。趣味は美味しいものを食べること、好きな言葉は「何とかなる!」

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女性の転職トレンド振り返り

佐藤:2019年は計画的な転職活動をする人が多くなった印象があります。目先の条件ではなく、もっと長期的な視点を持って、未来を見据えた転職を考える方が増えました。

水上:リモートワークやフレックス、副業許可などの社内制度が整っている企業を希望される方も多かったですね。

菊池:条件面で細かい希望があがるようになった背景には、転職に関する情報の増加があるのでは。メディアやSNSで副業解禁やリモートワークに関する話題を頻繁に目にして

「私は今のままの働き方でいいの?」

と疑問を持つ方が増えたように思います。

水上:情報量が増えたことで、当然一般の方の「転職リテラシー」は上がりましたね。その分、私たちアドバイザーもスキルを上げていかねばと感じています。

印象に残った、女性の転職エピソード

佐藤:29歳で派遣社員から正社員の採用アシスタントに転身された方がいらっしゃいました。

これまで正社員での就業経験がない方でしたが、派遣で携わっていた採用や育成に強い興味をお持ちで、事業や企業理念に共感できたことも決め手になったようです。

29歳での「正社員デビュー」に不安もあったと思うのですが、入社後イキイキと活躍されています。働き方の改善と、年収アップが叶うご支援ができました。

水上:有形商材の営業からHRテック領域の営業職に転職された方は、31歳で初めての転職でした。

ご自身のビジョンとキャリアアップしたいという思いがあっての挑戦でしたが、同じ営業職でも前職とはジャンルが全く違うので、念入りに面接対策を実施しましたね。

菊池:転職が珍しくなくなったとはいえ、30歳前後という年齢での異業種転身は、まだまだ厳しい側面もありますよね。

水上:結婚・出産を経ても女性がキャリアを継続することが当たり前の時代ではありますが、30歳前後はライフステージの変化がよりリアルになってくる年齢。だからこそ、面接では「働き続ける意欲」を伝えることが大事です。

リモートワーク、時短勤務。女性の働き方は変わったか?

菊池:4月から働き方改革関連法が施行され、ワークスタイルも多様化しています。けれどまだまだ「フルタイムで活躍できる正社員」を求める企業も多い。MAPの利用者アンケートでも「特別な社内制度はない」と答えた方が多かったですね。

佐藤:メディアで語られていることと現実にはまだギャップがありますね。時代の流れに応じて変わっていこうとする企業が増えてはいますが、変われない企業があることも事実。

水上:MAPウーマンキャリアは女性の活躍に積極的な企業の求人を中心にご紹介しています。けれど、面接の場でワークライフバランスの実現を第一条件にアピールし過ぎるのは得策とは言えないです。

菊池:将来的にどんな風にになっていきたいか、どんな働き方をしたいのかを伝えたほうがいいですね。

時代は変わっても根強く存在する「女性ならではの年齢の壁」を超えるような自身のアピールポイントを把握するのは難しい作業ですが、もちろん私たちも一緒に考えますよ。

佐藤:今の時代、面接で結婚や出産についてストレートに聞かれることはさすがにありませんが

「女性として、今後のキャリアをどうお考えですか?」

といった質問は受けるかもしれません。

佐藤:その際、育休や時短など条件面の質問ばかりをするのではなく

「結婚・出産後も活躍している方はいますか」
「女性の活躍事例はありますか?」

という聞き方ができるといいですね。

水上:「残業はなるべくしたくありません」

ではなく

「長く働きたいからこそ安定した働き方ができる会社を志望しています」

と伝えると、印象は悪くなりませんし、仕事への熱意も伝わります。

菊池:面接時の質問の仕方、伝え方って、本当に大切ですよ。

女性の転職、これからはこうなる!

菊池:東京オリンピック終了後は、景気の後退が予想されることから、中途採用の募集枠が狭まる可能性も。企業が求めるスキルや経験のレベルも、今より高くなるでしょう。専門的なスキルを必要としないポジションは、派遣社員など非正規雇用で対応する企業も増えそうです。

水上:そうですね、今転職を考えている方は、できるだけ早く動いたほうがいい。

菊池:先ほど「転職リテラシーが上がっている」という話が出ましたが、その分慎重になりすぎて動けなくなる方もいるかもしれません。

でも、今の状況から抜け出したいと思いながら迷っていると、結局現職を続けるという選択になってしまいます。

もちろん、転職が絶対的な正解ではないですが、ここだというタイミングを逃さず、チャンスを掴んで欲しいですね。

佐藤:職種としては、2019年からカスタマーサクセスの求人が一気に増えました。

サブスクリプションサービスの広がりに伴い需要が急増しているポジションで、営業や販売の経験が活かせることもあり、女性求職者の関心が高い。どんな仕事か詳しくご存じない方もまだまだ多いのですが、女性がキャリアアップを狙うなら、引き続き注目の仕事だと思います。

水上:一方で従来型の営業職や事務職は少なくなっていますね。派遣やアウトソーシングを利用する企業が増えていますし、事務職の正社員募集は今後ますます少なくなっていくのではないでしょうか。

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