ドレスコーディネーターから、住宅アドバイザーへ。コロナ禍で一変したブライダル業界からの転職。
業績悪化によりやむを得ずコロナ渦での転職に踏み切った郷司さん。「人の人生に深く関わる仕事がしたい」という軸を大切にしつつ、事業内容や会社の安定性を意識した転職活動についてお聞きしました。
Profile
郷司小巻さん(25歳)
転職前:ブライダルドレスコーディネーター
転職後:賃貸住宅アドバイザー
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学生時代からの夢、海外駐在を叶えキャリアチェンジ
新卒時の就職活動では「英語を使う仕事に就く」と決めていました。大学では英語を専攻していたのですが留学は未経験だったこともあり、国内で英語を使う仕事ではなく、海外駐在員になるのが夢だったんです。
いくつか内定をもらった中から海外駐在を確約されたメガネ販売チェーン店へ入社。まずは国内の店舗で経験を積み、店長を任されるようになってから、シンガポールの店舗へ配属されました。
渡航後は海外支店のSVとしてスタッフのマネジメントやトレーニングを担当しました。配属店舗には日本人が3人しかいなかっため、望んだ通りの「英語を存分に使える環境」に満足していました。
その後、異動により帰国。海外駐在の夢を叶えてやりきった気持ちがあったこと、この先ずっと販売職を続けることに違和感を覚えたことから、今後のキャリアが広がりそうな営業職にチャレンジしたいと考えるようになりました。
まずは社内でキャリアチェンジの可能性を模索し、人事に相談。しかし本社への異動は難しいと言われ、転職を決意をしました。
なぜ販売ではなく、営業がしたいのか
初めての転職でなにをしたらよいか分からなかった私は、知人から紹介してもらった、転職エージェント・MAPと出会いました。
初回のキャリア面談では担当アドバイザーさんから「なぜ販売ではなく営業がしたいのか」を深堀りするような質問を多数受けました。
この時の対話を通じて、私が本質的に仕事に求めているものは「人の人生に深く関わるところで、自分の力を発揮すること」だと気付いたんです。
それからは私の思いが実現できそうなブライダル、不動産、人材業界に絞って仕事を探すことに。中でも、よりホスピタリティスキルが身につきそうなブライダル業界に狙いを定めました。
その結果、リゾート婚に特化したブライダル関連企業の内定を獲得。ドレスコーディネーターとして入社することが決まりました。
ブライダルの仕事にやりがいを感じて
ドレスコーティネーターは、ハワイやグアム、沖縄といったリゾート地で結婚式を挙げるお客様に、ドレスやアクセサリー、ヘアメイクやブーケなどのコーディネートを提案する仕事です。
お客様の希望と会場の雰囲気、それぞれのカップルに合わせた素敵なプランを一緒に作り上げることはもちろん、海外旅行が初めてのお客様やご家族のサポートなど、業務は多岐に渡りました。
入社後OJTを終えてすぐに広島に転勤になり、新店舗の立ち上げに携わるなど、多くの経験を積むことができました。
1番印象に残っているのは、私が独り立ちして初めて担当したお客様。挙式後、現地で撮影した写真を載せた絵葉書を送ってくださったんです。お客様の幸せそうな様子をみて、とても嬉しかったですね。
一生に一度のイベントに関わる大変な役割ではありましたが、たくさんの方に感謝してもらえて、やりがいもある。この仕事が好きだと実感していました。
コロナで一変した世界、ブライダル業界に大打撃
2020年に入ると、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、状況は一変しました。
ブライダル業界は3月の挙式から多大な影響が出始め、緊急事態宣言中はすでに予約が入っていたお客様のキャンセルや延期対応に明け暮れる日々。リゾート婚を取り扱う私の会社は運航状況が回復しないことには仕事にならず、終わりが見えない不安に襲われました。
感染対策として社員の出社日数も減り、業績悪化で収入にも影響が。生活が苦しくなった上、東京にいる家族と離れ1人暮らしをしていた寂しさが、不安をより大きくさせました。
当面は海外挙式を再開できる見込みはありません。私も一旦東京に帰ろうと決意し、転職活動を開始しました。
しばらくは仕事を続けながら広島からオンラインで転職活動をしていましたが、上手くいかず…。誰にも会えない環境で不採用通知を受け取るのは、想像以上のダメージがありました。一次面接はオンライン実施でも、その後選考が進めば対面での面接を求められるケースも多かったため、8月末に退職。東京に戻って転職活動に本腰をいれることにしました。
コロナ禍での不本意な転職でも、軸は変えない
前回の転職でお世話になった転職エージェント・MAPには、コロナの影響が出始めた時点から転職について相談していました。
東京に戻ってからは複数のエージェントを利用し、20社ほどに応募していましたが、結局は親身になって対応してくださるMAPに全てお任せすることに。
前回と違い、今回はポジティブな理由での転職活動ではありません。だからでしょうか、私の言動も不安定になりがちで、担当アドバイザーさんを困らせてしまったように思います。心細い状況の中、私を気遣ってくれるメッセージに安心することもありました。
不本意な理由からの転職でも、これまでの経験を活かしたい気持ちは強く「人の人生に深く関わる仕事」という軸は変えたくはありませんでした。
しかし会社の規模や将来性についても考慮し、前回よりも慎重に仕事を探しました。
業界が変わっても、やりたい仕事はできるはず
2度目となる転職活動では、前回も候補に上がっていた不動産業界にフォーカス。最終的に大手不動産会社に賃貸住宅アドバイザーとして入社することが決まりました。
入社予定の企業は、コロナ禍でも業績は落ちていないとのこと。コロナによる業績悪化からの退職という辛い経験をした私にとって、企業の規模感や将来性に安心できる点は大きかったですし、転勤がなく東京で働けるのもありがたいポイントでした。
私はドレスコーディネーターの仕事が好きでした。こんな状況にならなければ、転職なんて考えなかったのに。とても悲しいです。
でも、家での過ごし方は人生の幸福度を左右する大事な要素。人間にとって重要な衣食住の中の「住」を扱う不動産業界でなら、形は変わっても、誰かの人生に大いに関わる仕事ができるはず。
これまでの接客販売経験で培ってきた提案力を活かして、1人前の住宅アドバイザーを目指します。
転職活動中の人へのアドバイス
コロナの影響でやむを得ずはじめる転職活動は、本当に辛いと思います。気持ちが不安定になり、判断力もいつもとは変わってしまうかもしれません。
そんな状態のまま一人でやみくもに進めるのは大変なこと。しっかり相談できるエージェントは、孤独になりがちな転職活動の心の拠り所になると思います。
1から10まで相談に乗ってもらう!という勢いで頼ってしまえば、自分に合う仕事をみつけやすくなるのではないでしょうか。
担当アドバイザーのコメント
コロナの影響で転職市場も厳しい状況となりました。私にとっても初めての経験でしたが、厳しい状況下においても「⼈の⼈⽣に深く関わる仕事がしたい」という軸をブラさず突き進む郷司さんの前向きさ、バイタリティさは尊敬に値しますし、私自身も毎回鼓舞されるような思いでした。
前回の転職をご支援した時から、キャリアを掴み取るための前向きな姿勢と努力、行動力は郷司さんの強みだと感じています。よりお客様の人生に深く関われる仕事でのご活躍、心から応援しております。
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