転職活動は、内定がゴールではありません。

内定受諾、入社、そしてその後の活躍…というように連続性があるものであり、新しい環境で活躍して初めて転職成功と言えるものです。

内定をとにかくどこか一箇所からでも取らなくては…と志望度の低い企業を志願し、いざ内定が出てから悩むという人も少なくありません。

今日は、一般的な内定から入社までの動きと、それに伴う注意点をご紹介します。

<入社までにすること>まずは内定をゴールにしないこと

転職活動を始めるとと、どうしても目先の面接に通過することに意識が向いてしまいがちです。

転職活動が長引き、時間が経つほどに焦りが出てきて、冒頭で述べたように志望度の高くない企業を志願してしまう人もいます。

いざ内定が出て初めて、現職の条件と比較し「何のために転職活動していたんだっけ?」と気付くー…。

これではただ時間をロスしただけです。

こで気付ければまだ良いのですが、中にはそれにさえも気付かずに、決定した企業に安易に入社してしまい、キャリアダウンや以前より環境が悪化したというケースもあります。

このように、目先の面接通過・内定獲得をゴールと考えてしまうと、後悔する転職になりかねません。

転職がゲーム感覚に、あるいは焦りになっている場合は要注意です。

現職に残るという選択もあるわけですから、まずは「内定はゴールではなく、より良い条件や環境を得るためのステップの一つ」ということを把握しましょう。

<入社までにすること>内定をもらった後は、どうすればいい?

内定の連絡をもらったら、契約書などの書面で条件を確認します。

くれぐれも口頭で済まさないようにしましょう。

言った・言わないの問題でトラブルになる原因にもなりえます。

全ての契約は書面ありきです。書面はいつでも見返せますし、万が一トラブルがあった際の証拠にもなりますので、書面で確認する癖をつけましょう。

また、内定=入社ではありません。

内定が出て、あなたがその内定を受諾して初めて入社に至るという流れです。

内定後は内定通知書/労働条件通知書を受け取り、労働条件を確認した上で内定受諾(入社意思がある)と回答します。

内定⇨内定受諾(書面の取り交わし)⇨入社

このステップを踏んで初めて、入社へ至るというわけです。

<入社までにすること>内定受諾するかどうか、条件を書面で確認

労働条件通知書では、給与/休日/配属先などの条件や業務内容を確認しましょう。

不明点がある場合は、直接企業へ確認します。

もしあなたが転職エージェントを利用している場合は、担当アドバイザーに相談しましょう。

エージェントから企業に確認してくれるか、直接エージェントが答えてくれるなどします。

また、もしエージェント経由で他にもその企業への入社実績がある場合は、現在どんな人が働いているのかなど、志望企業に関するより具体的な話も聞くことができるでしょう。

内定の時点でどの部署(チーム)に配属されるかが決まっていない場合は、いつ頃に決まるのか、決定時期を確認します。

<入社までにすること>内定受諾までの回答期限、意外に短い?

内定通知書・労働条件通知書などの書面が発行されてからの回答期限は意外に短いものです。

概ねどの企業も共通して、長くても1週間程度の回答期限なので、驚く人も少なくありません。

つまり、比較的短い期間で大きな決断を迫られるというわけです。

その為には最終面接を受ける時点で、内定になったら入社するかどうか自分自身しっかり気持ちを固めておくほうが良いでしょう。

「現職に残るかまだ迷っている…」「キャリアアップできるのか心配…」と、どうしても不安だったり迷う場合は、どんな条件・業務内容・環境であれば入社したいか、自分なりのラインを決めておきましょう。(キャリアアップできるかどうかなどは、面接の『逆質問』のタイミングで採用担当者に実際の例などを聞いても良いかもしれません。)

転職活動で複数社内定をもらっても、基本的に入社できるのは1社のみです。

前もって慎重に検討を重ね、内定が出たタイミングで決断できるようにしておきましょう。

ちなみに前項で述べたように「内定・入社をゴールと考えてしまう」と、労働条件通知書の内容を確認せず、入社を決めてしまうということにもなりえます。

転職活動から解放され、達成感で満ちている時はつい安易な決定をしがちですが、自分が何を目的に転職活動をしていたのか・それが内定先への入社により叶うのかという確認は必ず行なってください。

<入社までにすること>家族への報告と企業理解

家族の後押しは転職する上でとても大切。

あなたがもし会社についてうまく話せなかったり労働条件の説明がうまくできないと、周りの人は「大丈夫かな?」と不安になります。

少し想像してみてください。

あなたの身近な人が、突然「来週から新しい会社で働く」と言い出した上に、入社する企業のことを当の本人がよく理解していない様子だったら、心配になりませんか?

それと同じです。どこに入社するのか・その企業はどんな会社なのかは早かれ遅かれ身近な人には共有する内容なので、書類選考の早い段階から自分がきちんと志望企業のことを理解しておきましょう。

いわゆる企業・職種研究です。

その上で、内定が出た場合は労働条件通知書の不明点も明確にします。

「余計なアドバイスをされてくないから」と誰にも口外せず一人で転職活動を進める人も多いですが、もし活動中に家族に話せるようであれば、話してみるのも良いかもしれません。

家族¥にとっても、あなたの転職は一つのイベント。

あらかじめ伝えておくことで、心の準備ができますし、きっと応援してくれるでしょう。

また、口に出して企業の概要や業務内容・条件を説明(アウトプット)することで、自分自身の企業への理解もより深まります。

そして、理由はもう一つあります。

特に転居を伴う仕事の場合などは、家族の同意があらかじめ得られないと厳しいためです。

過去実際に、パートナー(妻)に詳細を伝えず転職活動をしていた男性が内定をもらったものの、妻に転居を反対され、結局内定辞退になったという事例があります。

前述の通り、内定までのスケジュールは予想以上にタイトです。

転居を伴うにも関わらず「来週から●●に引っ越さなくてはいけない」と突然知らされたのでは、家族も準備が出来ません。

<入社までにすること>最後に、本当にこの転職が必要かどうかを考える

家族への報告も済み、条件面の確認もできれば、いよいよ内定受諾の返事です。

ですがその前に、今の自分には本当にこの転職が必要かどうかをもう一度確認してみましょう。

「転職をしよう」と決めた自分の気持ちと向き合うことは、非常に大切。もしかすると必要な経験は現職でもできる…ということに気付くかもしれませんし、やっぱり自分のキャリアをもっと積むため、成長のためにはこの転職が必要となるかもしれません。

どちらを選んでも、あなたの道です。

「なんとなく、転職の方がいいかなぁ」くらいの気持ちでいると危険です。

現職の職場に退職を申し出たら引き止められて、情に流されて内定を辞退…これで後悔するというケースは非常に多くあります。

逆に引き止められず、なんとなく勢いで転職してしまって、転職の必要がなかったと後から気付き後悔してしまうケースも。

転職に限らず、自分の未来を決定するときは後悔のないように、何かのせいにしないように、自分で考え抜いて決断する必要があります。

<入社までにすること>まとめ

内定から入社まではシンプルなようで、書類確認や家族への共有、自分の意思確認など煩雑なプロセスを挟みます。

しかも、その期限は最大でも1週間程度と短いものです。

もし転職(現職の退職)の意思が決まった場合、速やかに上司に報告しましょう。

また、現職での有給消化ができるのであれば、してみても良いかもしれません。

なぜなら転職先ですぐの有給取得はなかなか難しいもの。

現職で消化していない有給があれば、まとまった休みとして転職先への入社準備に充てたり、実家への帰省や旅行など有意義に時間を過ごしてみるのも良いでしょう。

ただし、くれぐれも注意したいのは、仕事の引き継ぎ。

「もう自分には関係ないことだから」とおろそかにせず、社内の人たちが困らないよう、きちんと共有すべきことをしてから有給期間に入り(退職し)ましょう。

これまでお世話になった職場の人たちへの感謝の気持ちを伝える意味でも、こういった部分は大切です。

最後まで丁寧な仕事ぶりを見れば、きっとみんなもあなたの新しいステージでの活躍を応援してくれるのではないでしょうか。

・内定=入社ではない。必要書類への署名・押印で内定受諾の意思を伝えることが必要。
・条件や業務内容は労働条件通知書で必ず確認。口約束だけは危険
・内定受諾の申し出期限は概ね1週間程度。すぐ動けるよう、最終面接の時点で気持ちを明確に
・家族やパートナーにも共有。その場合自分がきちんと企業や業界の説明をできるように
・最後にもう一度自分の決意を確認してから返事をしよう
・現職を退職する場合、引き継ぎをきちんと行おう

もし内定したら入社までどう動くかまでを早いうちから逆算して、転職活動を進めていきたいですね。

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