UCaaSという言葉を聞いたことがありますか?

今回はUCaaSとは何か、そしてビジネスにおけるそのインパクトについて見ていきましょう。

UCaaSとは?

UCaaSとは、「Unified Communications as a Service(ユニファイド・コミュニケーション・アズ・ア・サービス)」の略です。

「ユーキャス」と呼ばれることもあります。具体的には、音声・ビデオ会議・メール(メッセージング)・チャット等の統合コミュニケーション(ユニファイド・コミュニケーション=UC)をインターネット経由でサービスとして提供すること(アズ・ア・サービス=aaS)を表します。

もっと簡単に言うと、「クラウドを通して利用できる総合コミュニケーションツール」というイメージです。

UCaaSは「オンプレミス(=社内システム)」と一見よく似ています。

しかし、いずれもコミュニケーションツールでありながら、UCaaSとオンプレミスの決定的な違いは「クラウドを通しているか否か」です。

新型コロナウイルス感染症の影響により、2020年を境に世界中でリモートワークが普及しました。

離れた場所で仕事をするメンバーたちを大きく支えることになったのが、このUCaaSでした。

オンプレミスはいわば「オフィスにいるメンバーでの利用」が前提である一方で、UCaaSはクラウドを経由しているため、どこにいてもインターネットの接続さえあれば、その恩恵を受けることが可能です。

UCaaSにより、リモートワーカーたちは離れていてもオフィスにいる場合と遜色なく仕事を遂行できるようになりました。

UCaaSのメリットは?

ツール周りをシンプルに一元化

ツールと言えば複数の類似ツールを導入している企業も多く存在します。

例えば2019年のZoom-Forbes Insightのレポートによると、エクゼクティブの61%が社内で3つ以上のビデオコミュニケーションプラットフォームを運用しているというデータがあります。

しかし、社内ではビデオ会議、営業電話にはVoIPサービス、研修やセミナーには別のウェビナープラットフォームを使用するなど用途に応じてツールを変えた場合、使いにくい・紛らわしいという問題も起こってきます。

結果としてITチームの負担が増えたりマニュアルが煩雑化したり、時には操作ミスを引き起こす可能性もあります。

こうした課題の解決策の1つとして、UCaaSモデルに移行する企業が増えています。

UCaaSでプラットフォームが一元化できれば、「あの作業はあのツールを立ち上げて…」と考えずに作業が円滑に進むためです。

簡単操作&アプリ間のシームレスな利用が可能

UCaaSは、テクノロジーに精通したユーザーはもちろん、一般のユーザーも使いやすくコミュニケーションの合理化を実現できます。

複数のアプリケーションを開く必要がなく、アプリをまたいだシームレスな利用が可能。

あらゆる通信ニーズにワンストップで対応できます。 

ネット環境があればどこでもオフィスに

UCaaSのようなクラウド通信サービスなら、トラブルなど万が一のことがあっても、社内ファイルへすぐアクセスできます。

今回の新型コロナウイルス感染症での「ステイホーム」のような状況でも、リモート環境からすべての機能を利用できるため、多くの企業が社員が集まれない中でも事業を継続できました。

このようなこともあり、UCaaSはここ数年で一層注目を浴びることになりました。

コスパ抜群&アップデートの手間なし

UCaaは、ハードウェアに比較しコンパクトかつ登録ベースの課金モデルです。

またハードウェアと異なりアップグレードの必要がないため、初期投資を最小限に抑えられて手間要らず。

費用対効果も抜群です。

UCaaSは今後もビジネスには欠かせない

とある市場調査によると、世界のUCaaS市場は2025年まで年2桁の複合成長率で拡大すると予想されており、今注目の市場です。

UCaaSは、リモート化が進むビジネスシーンにおいて、もはや欠かせないものになっているのです。

UCaaSの出現により「リモートでも仕事ができる」ということが証明された2021年。

アフターコロナのビジネスシーンでも、その存在感は間違いなく増していくでしょう。