難しい顔して、どうしたの?

今、プリンターと格闘中で…なかなか印刷できないんだ。
資料が印刷できないと、11時からのプレゼンに間に合わないよ!

ITリテラシーとは何か?

ITリテラシーとは、『IT』(=information technology/情報技術)と『リテラシー』(=literacy/活用する能力)を組み合わせた造語で、ネットワークやITに関する事象を理解する能力・操作する能力を指します。ITを駆使して、必要な情報を収集したり活用できるかということですね。ITリテラシーは3つの要素で構成されます。

1.情報を使いこなす能力「情報リテラシー」
2.コンピュータやそれに伴う機能を使いこなす能力「コンピュータリテラシー」
3.ネットワークを正しく利用できる能力を指す「ネットリテラシー」

これら3つが備わっている状態で、初めて「ITリテラシー」と呼びます。単にインターネットに詳しい、PCに詳しいだけではなくその情報を正しく使いこなせているかもポイントになっています。

日々進歩するテクノロジーの一方で、ITリテラシーは働く上でもはや必須のスキルとも言えます。ITリテラシーがあることで、様々な危険を回避したり、問題解決をすることができます。

ITリテラシーによる3つのメリット

コンピューター(及び周辺機器)の効率的な利用ができる

「コンピューターリテラシー」が備わっていれば、必要なカスタムを加えたりショートカットキーを駆使するなどして、自分のベストな状態でコンピューターを操作することができます。コンピューターをそもそも使いこなせないのでは宝の持ち腐れになってしまいます。コンピューターリテラシーは、ITリテラシーのもっとも根幹になる部分とも言えますね。

正確な情報をすぐに得られる

「コンピューターリテラシー」があれば手元の機器で素早く情報へアクセス、さらに「情報リテラシー」により膨大なデータベースの中からも必要な情報をきちんと抽出し、利用することができます。誤った情報に惑わされず、正確な情報を選択することができるかどうかも情報リテラシーの大きなポイントです。

炎上・事故を防ぐことができる

「ネットリテラシー」に深く関わる部分です。最近はSNSやブログ、動画サイトなどでの炎上がしばしば話題になります。個人への批判だけでなく、場合によっては企業の評判を落としてしまうこともあるのです。これはそもそもSNSやその他のネットワークの正しい使い方が身についていれば、回避できるものです。

また、ネットワークの知識があればセキュリティを破られて漏洩事故に繋がる…といったリスクも回避することが可能です。情報の取り扱い方という点では「情報リテラシー」にも関係してくる項目ですね。炎上に関してもセキュリティに関しても、これらは個人の不注意で簡単にミスを招いてしまうものです。コンプライアンスにも関連してくる問題なので、会社全体で取り組む必要があります。

 

こうしてみると、どれも日常で無意識に気をつけていることばかりではないでしょうか?ITリテラシーは普段私たちが気をつけていることでもあり、社会人として必須のスキルとも言えます。

ITリテラシーを証明する資格は?

ITパスポート試験

iパスは、ITを利活用するすべての社会人・学生が備えておくべきITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験。名前には、世界へ羽ばたくために必要な「パスポート」のように、取得することで世界のIT社会で活躍できるようにという願いが込められています。国家試験で初めてCBT(コンピューターを利用した試験)方式を導入したということでも有名です。

情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティマネジメント試験は、情報セキュリティマネジメントの計画・運用・評価・改善を通して組織の情報セキュリティ確保に貢献し、脅威から組織を守るための基本的スキルを認定する国家試験です。先述のITパスポートからさらにステップアップしたい人におすすめという位置付けになっています。

IC3

IC3(アイシースリー)は、コンピュータやインターネットに関する基礎知識とスキルを総合的に証明できる国際資格で、世界150数か国、25以上の言語で実施されています。公式ホームページに「転職時のアピールポイントにも使える」という文言があるように、自身のITリテラシーをアピールする強い味方になってくれそうです。IC3とは(Internet And Computing Core Certification)の略で、試験は「コンピューティング ファンダメンタルズ」「キー アプリケーションズ」「リビング オンライン」の3部門に分かれています。

P検

ICTプロフィシエンシー検定試験(通称:P検)は、「公平・公正・中立」を掲げたパーソナルコンピュータの知識も含む、総合的なICT(情報通信技術)活用能力を問う試験。資格としては民間資格に分類され、以前はパソコン検定試験と呼ばれていました。

他にも情報検定、日商PC検定など様々な資格があります。どれも基本的には受験資格は特に問わないものばかりですので、気になるものがあれば受験してみても良いかもしれません。(P検の1級は、2級をすでに取得していることが必須)

まとめ

おそらく社内には、こういった資格を取得したり、研修を受けている専任担当の方がいることでしょう。しかし、彼らがいるから何かあっても安心と考えず、自らもITリテラシーをきちんと身につけておきましょう。例えば、コンピューターがフリーズした時にどうすればいいかわからない、印刷の仕方がわからない…のでは仕事になりませんし、休み時間にSNSを開けば、自分のツイートが大炎上!では困りますよね。日々移り変わるITを取り巻く環境、そこに対して自分がどう向き合うかをしっかりと考えましょう。

・個人レベルでセキュリティや炎上への意識を高める
・コンピューターの効率的な使い方を抑える
・膨大なデータベースの中からも正しい情報を拾い、活用する

あーっ、プリンターの電源入ってないわよ!
もしかしてこれが原因なんじゃないの?

えっ!?通りで印刷できないわけだ…
これは失礼しました!!

これはITリテラシー以前の問題ね…!