求人案件で注目すべきは仕事内容や年収ですが、他にも気になるのが「勤務地」。

勤務地によっては、引っ越しが伴う可能性も出て来ます。

住み慣れた地元で働くのも、利便性の高い都会で働くのも魅力的ですが、皆さんはどちらに魅力を感じますか?

この記事では地元も地方と扱い、「都会」「地方」両者での働き方の違いを比較します。

【都会派?地元派?】地方と都心の「給与面」の違い

地方と都心の大きな違いは、まず給与面です。

地方に比較し、都心の方が給与は高い傾向にあります。

令和3年(2021年)度の一人当たりの県民所得は、東京都が1位(80,705,307円)、2位の神奈川県(29,544,044円)に大きな差をつけ、全国平均を見ても東京の給与は突出しています。

また、最低賃金についても東京は全国1位。

東京は1,163円と、全国平均である1,055円を100円以上も上回っています。

なお、全国のうち最低額は秋田県の951円で、東京と大きな差があります。

このように、都心は地方都市に比較し給与が高い傾向にあります。

ただし都心は家賃や土地、物価も高いので、都心で働くことが必ずしも裕福になれるかというと、そうではありません。

しかし、やりくりをうまくすることで、十分な蓄えをすることも可能です。

加えて都心には、多くの選択肢が多くあります。

参考:県民経済計算(平成23年度 – 令和3年度)

【都会派?地元派?】都心の選択肢の多さ/応募職種や利便性、ライフスタイル

地方と都心では、選択肢の数が異なります。

例えば、職種。

どんなことをして働くか、より多くの選択肢の中から選べるのは都心の魅力です。

都心には人が集中するため、モノやサービスも潤沢です。

モノやサービスが潤沢にあるということは、それだけ企業が多い…つまり、働く場所やポジションも多くあるということです。

中小企業やベンチャー企業はもちろん、大手企業も本社か中枢にあたる大きな支社が東京に所在しています。

一方、地方では企業の数も限られており、大手企業であっても地方支社であることがほとんどです。

職種も営業職や事務職、製造業などが多く、ITなどはまだまだ発展途上とも言えます。

採用も「地域限定社員」(条件付きのエリア正社員)となる場合もあります。

もう一つの選択肢は、利便性。

ライフスタイルに大きく関係してくる部分です。

都心であれば、一つのことを実行するにも、何通りもの手段で行うことができます。

都心は交通網や物流が発達しており、どこかに行くにも、何かを取り寄せるにも、複数の手段から選ぶことが可能です。

また住居に関しても、持ち家・賃貸・シェアハウスなど多種多様な選択肢があります。

都心は人の数だけ価値観も多様な傾向にあるため、そこに入り込もうとするモノやサービスがすぐにニーズを汲み取って作られます。

インターネットが発達した現代においても、多種多様な価値観やモノ、サービスの質や広がりのスピード感を感じることができるのは都心ならでは

都心に人が集まる限り、こうした地方との差はますます開いていくと思われます。

対して地方は、こうした点は都心にやや劣ります。

車への依存度が高い地域も多く、都心に比較すると交通網や物流も未発達もしくは時間がかかる傾向にあります。

住居も都心ほど選択肢は多くなく、ライフスタイルもトラディショナルな傾向にあります。

地方ではある程度の年齢になったら結婚し家を建てるというパターンが多く見受けられ、それを窮屈に感じ都心に出て働く若い人も少なくありません。

若者が一定数都会に流出するため、地域によっては高齢化が進みますますライフスタイルや価値観が限定的になりやすく、また若者が定着しにくくなるという循環も見られます。

利便性や価値観は都心の方がバリエーションに富んでいるため、より自分らしい生き方を求めたい人にはおすすめと言えるでしょう。

【都会派?地元派?】地域を守り、住み慣れた土地で働く安心感

都心で働くことの良さは多くありますが、一方で地方に住み働くメリットもたくさんあります。

地域貢献ができる

地方企業への就職(転職)は、地域の活性化に貢献できるというメリットがあります。

例えば、例えば「大手企業の地方支店」勤務など、「その土地で働く=地域の経済を回す」ことになりますが、さらにそれが地方企業・地元企業の場合それが目に見えてわかりやすいです。

自場発祥の企業で働くということは地元を潤すことに直結します。

さらに今はSNSなどが普及していることもあり、その土地の産業や特産物などを他県や全国にアピールするチャンスもあります。

つまり、住み慣れた環境で大きなチャレンジをするということも、現代では決して不可能ではありません。

仕事にも地域にも一層愛着がわくような、そんな働き方ができるのは地方ならではです。

大手企業の場合、本社と似た待遇が期待できる

では、「大手企業の地方支店」の場合はどうでしょうか?

例えば本社が東京にあるなど大手企業の支店で働くなどの場合、ボーナス支給の有無や各種手当・福利厚生などは本社と同等の待遇が期待できます。

給与の額面はその土地の平均に準ずる場合が多いですが、手当や福利厚生の有無により地方(地元)で働きながらも手厚いフォローが期待できるというのは大きなメリットです。

慣れた環境で、家族・友人の近くで暮らせる

これは「地方」を「地元」だとした場合に限ってですが、地元で働く=家族のそばで過ごせるということにもつながります。

単純に帰りたい時だけではなく、この先ライフステージの変化などで、少しの間子どものお世話を頼みたい時や、逆にすぐに駆けつけてあげたい時など、さまざまな理由で家族と過ごしたい・過ごさなければならない瞬間は訪れます。

また、地元に残った友達とも、都合が合えばすぐに集まることができるのも魅力です。

家族や友達の他にも地域でコミュニティをなし、お互い助け合って賑やかに過ごすことができるのも、地方(地元)で働くメリットです。

また、「人」だけでなく「土地」に愛着がある人にとっても、地元で働くことは大きな魅力の一つ。

住み慣れた土地であれば、病院などの生活インフラ・交通網などのルーティンを崩さずにこれまで通り暮らしていくことができるので、考えることがシンプルでよいのは確かです。

【都会派?地元派?】まとめ

地方・都心、どちらで働くにもそれぞれの魅力があります。

しかし令和の今、コロナ禍を経て、リモートワークなど地方と都心のハイブリッドのような働き方も増えています。

働く場所を選ぶことも、仕事選びの大きな要素の一つであることに間違いありません。

自分にはどういった働き方が適しているのか、勤務地を含めぜひ一度考えてみましょう。