日本若者転職支援センター(MAPグループ)では、登録者を対象に実施したアンケート結果から、20代男女1,080名の「転職意識」についてまとめました。

【調査結果概要】

1)転職を考えたきっかけは「やりたい仕事がある」がトップ

2)会社・仕事に求めるものは「条件・待遇」よりも「やりがい・面白さ」

3)現年収は「250万円以下」、転職後の希望年収は「300万〜349万」

 

1)転職を考えたきっかけは「他にやりたい仕事があるから」がトップ

 

転職しようと考えたきっかけは「他にやりたい仕事があるから」と回答した人が233名(22%)でトップ。次いで「給料に不満がある」187名(17.6%)、「会社の将来が不安」157名(14.9%)と続きました。 給与や福利厚生など待遇面や、労働時間や残業の多さへの不満、職場の人間関係などの悩みが転職を考えるきっかけとなる一方で、仕事内容そのものを第一に考える人が多いことがうかがえます。その他に転職を考えるきっかけとして「正社員として安定した働き方をしたい」(27歳男性・アルバイト)「自分の将来を見つめなおしたい」(28歳男性・契約社員)などの声もありました。

2)仕事・会社に求めるものは「条件・待遇」よりも「やりがい・面白さ」

 

入社を決めるポイントとなる「仕事や会社に求めるものは何ですか?」という質問には「仕事のやりがいや面白さ」と回答した人が293名(27.5%)でトップ。次いで「給与・福利厚生などの待遇面」245名(23.2%)、「休日、残業時間などの時間的条件面」201名(18.8%)と続き、ここでも「条件よりもやりがいで仕事を選びたい」という意見が目立ちます。

3)現年収は「250万円以下」転職後の希望年収は「300万〜349万」

 

 

年収面では現状「250万円以下」が最も多く、希望する年収は「300万〜349万」。 転職で年収アップを実現したいという声が多い一方で「年収が多少下がっても希望する仕事に就きたい」(27歳女性・正社員)、「年収アップよりも休暇や残業など時間的な条件を重視したい」(28歳女性・正社員)といった意見もありました。

一方、同アンケートによる30歳男女71名のデータによると、現在の年収は「251万~299万」が16名(22.5%)と最も多く、希望年収は20代同様「300万〜349万」が20名(29%)でトップですが、次点は「500万円~549万円」13名(18.8%)と一気に上昇。20代の約8割の人が年収300万円台を希望しているのに対し、30代に入ると半数以上の人が年収400万円以上を目指しているという結果になりました。

 

【総括】 若い世代の早期離職を防ぐには「仕事の面白さ」を伝えることも大切

新卒でも中途採用でも、入社してしばらくは期待と不安が入り混じった状態で過ぎていくもの。その時期に起こる小さなトラブルや先輩、上司からの一言で、モチベーションが大きく変化するケースも珍しくはありません。
春から新しいメンバーを迎えられる企業も多いかと思います。本調査結果からもわかるように、若い世代は仕事のやりがいや面白さを想像以上に重視しています。新入社員の早期離職を防ぐには、風通しのよい組織づくりや良好な人間関係など職場環境の改善、待遇面の改善などの他、入社後早い段階で仕事の面白さ、やりがいを伝えることも大切なのではないでしょうか。(日本若者転職支援センター コンサルタント:鶴居美佐子)