ビジネスシーンでよく耳にする「PDCA」。
PDCAとはあるサイクルを表す言葉で、「PDCAを回す」というような使い方をします。
もはやビジネスでの定番となった「PDCA」が何かを、改めて見ていきたいと思います。
PDCAとは何の言葉の略か?
PDCAは、第二次世界大戦後に、品質管理を構築したウォルター・シューハート、エドワーズ・デミングらが提唱したと言われています。
【もう時代遅れ?】PDCAとは? 致命的な問題点、失敗する原因、企業事例カオナビ
- P=Plan(計画):データなどの統計から事業計画を立てる
- D=Do(実行):計画に基づき実行する
- C=Check(評価):計画に沿って実行したかを確認、また、結果の良し悪しを判断
- A=Act(改善):評価を元に改善を行う(次のPにつなげる)
この4つの頭文字を取って、PDCAと呼ばれます。
今日多くの企業はもちろん、チームや個人単位の仕事においても使われるセルフマネジメント手法の1つです。
業種・業界を問わず幅広く用いられており、もはや知らないビジネスパーソンはいないと言ってもいいほどの定番です。
PDCAを回すとは何か〜PDCAサイクル〜
では「PDCAを回す」ということはどういうことかを見ていきましょう。
PDCAを回すという表現は「PDCAサイクル」とも呼ばれます。
1回のPDCAで完結させずに、最後のAを次のPにつなげるという形で、連続性を持たせています。
PDCAが主に用いられる「仕事」は基本的に1回完結ではなく連続性があるものなので、「PDCA」と「PDCAサイクル」はほぼ同じ意味です。
では、実際のPDCAをごく簡単に説明します。
Web広告を使ったEコマース(ネットショップ)を例にしてみましょう。
P:1ヶ月で商品をどのくらい販売するかを計画。どの層(年代やライフスタイル)をターゲットに広告を出すか、どのような文章にするかなどもここで計画。例えば、今回は「30日間で300個販売する」という目標を立てたとします。
D:Webショップを開店。実際に広告を出し、ユーザーを購入へと誘導。
C:実際の購入がどれだけあったかを確認。仮に達成できなかった場合、Pで立てた計画を遵守できていたかはもちろん、何が原因だったのかを検証する必要があります。例えば、ニーズは事前に調査したものと一致していたのか、ページでの離脱率が高かったのか、広告文に問題があったのかなど…。逆に、達成した場合も何が要因で達成できたのかを確認し、さらにそれをブラッシュアップしていくようにします。いずれにしても、計画に遵守し実行できたか・何が要因(原因)だったのかを必ず確認。
A:達成できなかった場合は、ページを作り直す・広告文を変更する・カートボタンを見やすい位置に設置するなど、具体的な策をもって改善を図っていきます。また、達成できていた場合は更に売り上げを伸ばすため、良かった点をより伸ばすようにしていきます。そしてこの改善の計画が、次のPに繋がっていくのです。
これを繰り返すことでノウハウも蓄積されていきます。
PDCAの注意点
計画倒れしない(Planの注意点)
計画をあれこれ盛り込みすぎたり、時間をかけすぎることがないようにします。
ビジネスはスピード感が重要です。
計画に時間がかかりすぎると、トレンドがいつの間にか変わってしまっていた、もうニーズがなくなっていたということもあり得ます。
実行する時間を削らなくてはいけないなど、核の部分になる「D」に着手できないということも。
計画は現実的かつ、時間をかけすぎないようにスピーディーに行います。
個人のPDCAと、組織としてのPDCA
規模感の違いはあれど、PDCAは仕事の色々な部分に見ることができます。
組織としてのPDCAを回して企業の成長を図っていくのはもちろん、その前に個人としてもPDCAを回せる人だと、より仕事がスムーズに進みます。
ぜひ、日々のタスクにもPDCAを意識してみましょう。
改善を必ずしよう(Doの注意点)
つい、Do(実行)だけで終わってしまっていませんか?
必ずCとA の部分も行うようにしましょう。
必ず振り返り、改善点を見つけることが、業績の拡大や個人の成長につながります。
評価と改善をしなければ、いつまでも変わらず現状維持です。
計画や実行に問題があった際は、しっかり改善をしていくのが理想です。
組織単位でのPDCAで考えた時、相手が上司であっても遠慮せずに、もし気付きがあれば積極的にシェアしていきましょう。
PDCA以外にも、日々色々な手法が生まれている
新たなセルフマネジメント手法やフレームワークは日々生まれていますが、シンプルなPDCAは色々な場面で使われるので、覚えていて損はないかもしれません。
個人タスクやチームでの目標達成に、ぜひお役立てください!