「営業職」という言葉を聞いて、皆さんはどんな仕事を思い浮かべますか?
飛び込みで物を売る仕事…話がうまくなければできない仕事…そんなイメージが強いかもしれませんね。
一口に「営業職」と言っても、実際には何を売るか、誰に売るかで細分化されており、色々な営業職があります。
今回は「営業職」について詳しくご紹介します。
【「どんな」営業をするか】新規開拓営業&既存営業
新規開拓営業
サービスやモノを、ほぼ知らない人や法人に対して売り込みを行う営業職です。
テレビドラマなどで多く描かれるような、スタンダードな営業職のイメージはいわゆるこの「新規開拓営業」から来ています。
飛び込み営業、アポなし営業も含まれるため、少し抵抗感を持つ方も多いかもしれません。
ですが、1から商品やサービスの魅力を説明して、共感し、購入(導入)してもらえた時の感動は大きなものです。
商品知識やプレゼン能力はもちろん、お断りされてもへこたれないガッツが必要です。
また、自分の足で顧客を開拓しに行くイメージが強いですが、コロナ禍の現在では電話やWeb会議システムを利用しての商談も多くなっています。
こちらは厳密には「インサイドセールス」という、非対面チャネルを駆使してアポ獲得を行う方法です。
インサイドセールスはいわゆる「テレホンアポインター」としてのアポ取り担当というイメージが強いですが、クロージングまでを行うこともあります。
既存営業
「ルート営業」とも呼ばれる既存営業。
既存顧客への対応やフォロー、アップセルなどが既存営業に当たります。
新規開拓よりも楽なイメージを持っている人もいるかもしれませんが、決してそうとは限りません。
既存営業は、クライアントの希望やニーズをしっかりと聞き出すヒアリング力が問われます。
さらには時には雑談でアイスブレイクしたりと、コミュニケーションスキルはある意味新規営業以上に問われるかもしれません。
もちろん話が面白いだけでは無く、自社製品やサービスの知識も持ち合わせ、長期的な信頼を獲得できるよう努めていく必要があります。
長く製品(サービス)を使っていただく、さらにプラスで使っていただくなど、クライアントがいかに投資してくれるかは、既存営業にかかっているといっても過言ではありません。
既存営業は時に「カスタマーサクセス」にも近い動きをします。
カスタマーサクセスとは、顧客の悩みに応じながら更なる製品(サービス)の導入・アップセルを提案する、攻めのスタンスを持ったポジションです。
カスタマーサポートと言葉が似ていますが、より積極的に提案していくという点は大きく異なります。
カスタマーサポートの概念はまだ新しいですが、ベンチャー企業を中心にここ数年で急激に浸透し始めており、注目もポジションとも言えます。
【「誰に」営業するか】法人営業&個人営業
法人営業
法人に対して営業を行うポジションを「法人営業」と呼びます。
「BtoB」「B2B」(ビートゥービー=ビジネス・トゥ・ビジネス)という表記をされることもしばしばです。
売り込む商材やサービスは、企業が相手のため、単価や数が大きなものであるケースが多いです。
オフィス家具やパソコンのリース、社員数分のセキュリティソフトなどと考えると、イメージしやすいのではないでしょうか。
個人営業
対して、一般顧客に営業を行うポジションを「個人営業」と呼びます。
「BtoC」「B2C」(ビートゥーシー=ビジネス・トゥ・カスタマー)とも表記されます。
少しイメージしにくいかもしれませんが、例えば不動産の営業担当や旅行代理店のカウンター担当も個人営業です。
携帯ショップのスタッフなど販売職なども広義の個人営業です。
【「何を」営業するか】無形営業&有形営業
無形営業
「形がない商材」、つまりサービスを扱う営業職は無形営業と呼ばれます。
「サービス」というと人が何かを行う(例:エステ・ネイルサロンでの施術etc)ニュアンスが強いですが、無形営業という言葉に含まれる「サービス」は、クラウドサービスやRPA、業務効率化ソフトなどを指すのが一般的です。
有形営業
対して有形営業は、形のある商材を扱う営業職です。
こちらは無形商材に対してイメージしやすいかもしれませんね。
前述のオフィス家具のように、「モノ」を提案していくポジションです。
営業職は「誰に・何を・どうやって」の組み合わせ
営業職は、上記の「誰に・何を・どうやって」の組み合わせで、どんなポジションかという詳細が決まってきます。
例えば
- 個人に(誰に)
- マンションを(何を)
- 新しく提案(どうやって)
=BtoCの有形新規開拓営業
- 法人に(誰に)
- クラウドサービスを(何を)
- プラスして提案(どうやって)
=BtoBの無形既存営業
というイメージです。
実際に求人票を見るときは、この「誰に・何を・どうやって」売る営業職なのかを見てみるようにしましょう。
いずれにしても「営業」は、お客様と接点を持つ、いわばその会社やブランドの顔。
ヒアリング能力や相手の気持ちに寄り添った提案が重要です。
最高の対応で、お客様に自信を持っておすすめしたいですね。