【ビジネス用語】転職に必要な「スキル」って何だろう?

転職活動をしていると、「スキル」という言葉を耳にする場面が多くありませんか?

「転職でスキルアップ!」「これまでの仕事で身についたスキル」

など、「スキル」は転職のシーンで、頻繁に使われる言葉です。

どういう意味なのでしょうか?

今回は、「スキル」の正体に迫ります!

「スキル」って何だろう?

スキル(skill)とは本来、『訓練で身に付けた技量・技術』を意味する言葉。

そのため、特殊経験のことを連想しがちですが、ビジネスシーンでは身に付けた社会人経験も「スキル」と言えます。

例えば、文章・対面問わず人とうまく意思疎通が図れるコミュニケーションの能力があれば、コミュニケーションのスキルを持っていると言って良いでしょう。

こうした基礎的なビジネススキルは、コアスキルと言われます。

コアスキルとは、どのようなスキルか

コアスキルとは、一言で言うとビジネス基礎能力のことです。

セブンレイヤーズモデルという、株式会社市場価値測定研究所が考案したモデル(個人、特にこれから就業する学生や、既に就業されている方の自立に必要なスキルをモデル化したもの)に基づいています。

※評価項目は、パーソナルバリュー保有能力をゼロとして、上に行くほどレベルが高く・下に行くほど低くなります。つまり、健康維持・各々の性格が人のベースとなり、さらにそこへ多様なスキルが上乗せされていくというイメージです。

参考

セブンレイヤーズモデル市場価値測定研究所

人間資本が7段階の階層構造を成し、13の能力によって構成されるということを提唱する株式会社市場価値測定研究所によってモデル化されたものがこの「セブンレイヤーズモデル」。

上の図の「スキル(skill)」に当たる部分が、コアスキルです。

中に書かれている、リーダーシップ能力やマネジメント能力などは、聞いたことがある言葉ではないでしょうか。

各項目は以下のように定義されています。

<スキル内下位層>

・パーソナルビジョン策定・概念化能力
…自分自身の理念や価値観に基づき、在りたい姿を具体的にイメージする能力

 

<スキル内中間層>

・パーソナルストラテジー策定・実行能力
…自分自身が描いたビジョンを実現するために、採るべき具体的な手段・方法を的確に策定でき、実行に移す能力

 

<スキル内上位層>

・リーダシップ能力
…チーム全体を指揮・統率していく人間系の能力

 

・マネジメント能力
…メンバー間のチームワークやコミュニケーション能力を円滑にする管理調整能力

 

<スキル内最上位層>

・情報収集能力
…ITおよび人脈を駆使して情報を収集し、的確に取捨選択する能力

 

・パソコン活用能力
…ワープロ・表計算・プレゼンテーション・Eメール・インターネット検索という、5つのソフトを操作出来、組み合わせて戦略的に活用出来る能力

 

・プレゼンテーション能力
…広い意味での表現能力、演出能力。口頭表現および文章表現能力

 

・異文化適応能力
…交渉相手の文化、商習慣、契約の考え方の違いなどを理解、英語力を前提とした外国人とのコミュニケーション能力

 

・タイムマネジメント能力
…生産性を高めるべく、徹底した時間管理能力

 

・メンタルマネジメント能力
…ストレスに対処し、心の健康を保つ能力

 

★引用:@type

この10のスキルが、ビジネスの基礎能力=コアスキルです。

また、コアスキルのさらに上に位置するのが、「応用・専門技能」。

特定の職種で身につく技量や技術です。

これらはよりハイレベルなスキルとして、専門的な業界で重宝されます。

面接や、自己PR文の作成で迷った時は、自分の過去のエピソードと絡めてこれらのスキルに触れるとスムーズに作成できるでしょう。

コアスキル=ビジネスに必要な基礎的能力

参考

セブンレイヤーズモデルグローバルリーダー養成とグローバルタレント支援

多くのコアスキルはポータブルスキルになる

スキルにはさらに、ポータブルスキルと呼ばれるものがあります。

『ポータブル』とは、『持ち運びできる』こと。

つまり、『持ち運べるスキル=環境などが変わっても通用するスキル』ということです。

例えば、コミュニケーション能力や臨機応変に対応できる能力といった部分は、環境が変わっても使いこなすことでき、重宝されるスキルです。

一つの企業でしか通用しない仕事の進め方やコミュニケーションの取り方に固執するのではなく、どこでも必要とされるような仕事の進め方・人との接し方を心がけましょう。

転職時には数あるスキルの中でも、特にポータブルスキルの特性を備えたものが重視される傾向にあります。

しかし、安心してください。

前述のコアスキルとポータブルスキルは、ほぼ共通しているのです。

コアスキルの一つ一つを見てみると、どれも様々な職場で活かせそうなスキルだと思いませんか?

コアスキルとポータブルスキル、それぞれの言葉の意味こそ異なりますが、コアスキルの多くがポータブルスキルだと言えるのです。

「特殊な業界にいなかったからスキルがない…」と悲観せずに、ご自身のしてきた仕事を一度振り返ってみましょう。

コアスキルの一つ一つに、自分の仕事でのエピソードを結びつけると、整理しやすいですよ。

言い換えると、「何度も転職を繰り返してきたから、次の転職は不利かもしれない」と心配している人にも大きなチャンスがあるということです。

複数社で色々な仕事の進め方を経験し、転職の度にポータブルスキルを磨いてきたと言えれば、それは大きな強みになります。

参考

20代で身に付けておきたい“ポータブル・スキル”とは?キャリアコンパス

まとめ

スキルと言うと、資格や特殊経験を連想し、ハードルが上がってしまいがちですが、難しく考える必要はありません。

特殊経験はセブンレイヤーズモデルの「応用・専門技能」に当てはまる、スキルのさらに上位層に該当するため、若年層に求められる場面はそう多くありません。

応用・専門技能よりも、もっと普遍的で基礎的なコアスキル(≒ポータブルスキル)は、日々の努力次第で高めていくことができるものです。

普段からのコミュニケーションに少し気を配ってみる、仕事の進め方を工夫する…などで磨くことができます。

  • コアスキル=ビジネスに必要な基礎能力
  • ポータブルスキル=環境に左右されないビジネス能力
  • 両者はほぼ共通しており、普段からの積み重ねで磨けるスキルである

普段からの仕事で意識して、コアスキル(=基礎的なビジネススキル≒ポータブルスキル)を磨いていきましょう!

MAPグループのメディアでも、このトピックを扱っています。

※ほぼ同様の内容ですが、ぜひこちらも参考にお目通しください。